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積極的に訪問歯科診療に取り組んで20年が経ち、新たに歯科医院を開くことにしたI先生。歯科医院をつくるにあたって、どうしても設けたかったものが、アイランドキッチンのあるスペースです。歯科衛生士や栄養士、介護施設の職員、言語聴覚士など、さまざまな職種が集まって情報交換できる場の必要性を以前から感じていました。さらに、「例えば、コンビニ弁当を介護食に作り変えるにはどうしたらいいかといったセミナーを開きたいのです。そうしたとき、キッチンがあると便利」とその意図を明かします。
車いすを利用する患者さんが来院しやすいようにと玄関前のアプローチにスロープを設けたのも、I先生のこだわりです。院内はトイレも含め、バリアフリーになっています。また、木をふんだんに使い、落ち着いた雰囲気に仕上げました。
午前中は医院での診療、午後は訪問歯科診療に充てることにしています。I先生は、母校の学生たちの研修で常に「住宅歯科診療はいわば野戦病院のようなもの。『何々がないとできません』では通用しない。どんな状況でも対応できるためには、一般歯科診療がしっかりできる力がなければならない」と話します。
「みんなで知識を深め合い、地域の介護力、ケア力を上げていきたいですね。そうすれば、まさしく今、国が推進している、最後まで住み慣れた地域で暮らすことのできる『地域包括ケアシステム』の実現に多少でも近づけるのではないでしょうか。当院がその実現に少しでもお役に立てれば、これほど嬉しいことはありません。」